知っ得!!<相続税の申告漏れがあるとどうなる?>
前回は、相続税の申告が遅れた場合に発生する「延滞税」について解説いたしましたが、今回は、相続税の申告漏れがあった場合の「加算税」について解説いたします。
■加算税とは
相続税の申告をする際に、申告に漏れや誤りがあった場合に課されるペナルティを「加算税」といいます。加算税には、以下の2種類があります。
①「過少申告加算税」
本来納めるべき税額よりも少なく申告してしまった場合に課されるもの。実際の税額との差額に対して、所定の税率をかけて算定される。
過少申告加算税は、税務署から、調査の通知が送られる前に誤りに気づき、自身で修正申告を行った場合は、加算税は課せられませんが、それ以降は追徴課税されてしまいますので注意が必要です。
②「無申告加算税」
そもそも相続税の申告をしなかった場合に課されるもの。納付すべき税額に所定の税率をかけて算定される。
※そもそも申告をしていないので、無申告加算税に加え、延滞税も課税される点に注意。
過少申告加算税と同様、申告を行うタイミングによって税率が変わりますが、無申告加算税の方が過少申告加算税よりも税率が高くなるので、必ず期限内に申告を行いましょう。
■申告漏れを防ぐために…
家族が亡くなった後の様々な手続きに追われていると、申告期限の10か月はあっという間に来てしまいます。また、相続税の対象となる相続財産を見落としていたり、相続税の計算間違いをしていたりするケースも少なくはありません。期限内に正しく申告手続きを終えられるか不安がある方は、相続に詳しい税理士に相談してみましょう。