相続知っ得ブログ

知っ得!!<マンション節税抑制? マンション相続の新ルール>

2023.11.01

先日、国税庁より、新たに導入する「マンションにおける相続税の算定ルール」について公表されました。この新ルールは、2024年1月以降に相続等で取得された物件から適用されることになりますが、いわゆる「マンション節税」を抑制する狙いがあると言われます。

 

■「マンション節税」とは?

相続税評価額は、建物と土地の価値を固定資産税評価額等を基に評価することにより算定されます。従来のルールでは不動産は総じて時価より相続税評価の方が低く、平均で実勢価格の4割程度で評価されるため、不動産は相続税対策になるとされています。特に、マンションは戸建と比較すると土地の持分が少なく、土地の評価額が低くなる傾向にあるため、節税効果が期待できるのです。

 

■タワーマンションで、より節税効果が得られる理由

タワーマンションは、高層階であればあるほど取引価格が高額になります。しかし、相続税評価は高層階につれて多少評価が高くなるものの、実際の時価の差額ほどではありません。高層階であるほど、評価額と実勢価格の差が生じやすく、実際の価値より相続税評価を抑えることが出来るのです。

また、特にタワーマンションは一般的なマンションより戸数が多い故に土地の持分比率が低く、また、実勢価格が高額であることが多いため大きな節税効果が得られると言われています

 

■新ルールについて

評価額を算出するにあたり現行ルールでは実勢価格の4割程度で評価されていましたが。2024年より適用される新ルールでは実勢価格の6割以上で評価する見通しとなっています。実際の取引価格が5,000万円のマンションではどれくらい差が出るのか図に示してみました。

新ルールの評価は、タワーマンション以外にも大手不動産会社のブランドマンションや好立地のマンション等も対象となるようです。

 

このルール改正は、相続税対策を検討している方にとっては、必ず考慮しなければならないことの1つとなるでしょう。今後の動きにも注目し、慎重な相続税対策が必要になってきます。

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