知っ得!!<その不動産、“負動産”!? 処分の方法とは>
売ることもできず、税金や管理のための費用ばかりかかる“負動産”を相続するケースが多くなってきています。今回は、“負動産”の処分の方法について解説いたします。
■“負動産”とは
“負動産”とは、「売りたくても売れない」、「維持管理をする費用や固定資産税などの税金がかかる」「借りてくれる人もいない」といった、所有しているだけで“負の財産”になってしまう不動産のことを指します。
地方の人口が少ないエリアにある不動産は“負動産”になってしまいがちで、「地方に住んでいた親が亡くなり実家を相続することになったが、自分は別の場所に家を所有しているので実家には住む必要がない」というケースがほとんどです。相続した実家の活用法がないため、そのまま放置して空き家になってしまっている事例も多くあるといいます。

■“負動産”を相続したら
1.まずは売却を
①隣地に声をかけてみる
⇒隣地の所有者にとって、地続きの土地を買うのは大きなメリットとなる場合があります。ひとまず隣地に声をかけてみましょう。
②不動産会社に仲介や買い取りをしてもらう
⇒相場より安くはなってしまいますが、早く売りたい場合や売りに出していることを知り合いに知られたくない場合にはおすすめです。
③建物を解体し更地にする
⇒建物を解体した方が高値で売れそうな場合にはおすすめですが、更地にすると固定資産税が高くなるので早期売却を目指しましょう。
④価格を下げる
⇒利益は二の次で、可能な限り価格を下げれば買い取ってもらえる可能性も高くなります。
⑤空き家バンクに登録する
⇒自治体やNPO法人が運営している空き家バンクに登録すれば、物件情報を広く拡散させることが出来るため、売却のチャンスも増えるでしょう。
2.土地活用を検討する
自ら利用しない場合、建物を賃貸できないかを検討するのも一つの方法です。更地にして、資材置き場や駐車場として活用するのもいいでしょう。
3.土地の所有権を放棄する
国に土地に返還する制度である「相続土地国庫帰属制度」に申請してみることも可能ですが、すべての土地を引き取ってもらえるわけではない点に注意してください。
■まとめ
“負動産”を相続すると多くの問題が発生しやすくなります。相続を放棄してしまうのもひとつの方法ですが、相続せざるを得ないケースもあります。そうした場合は専門家に相談してアドバイスをもらいながら、売却や土地活用を検討してみるのも良いでしょう。